コグトレ通信46

コグトレ通信 vol.46

平素よりお世話になっております。
本メールは日本COG-TR学会の会員様にお送りさせて頂いております。
春の暖かさを感じる今日この頃、皆様には、ますますご健勝のことと存じます。コグトレ通信第46回をお届けします。

今回のコラムは、日本COG-TR学会副理事の 宮口英樹先生です。

 

“『そもそも…認知機能とは』”

現代精神医学事典によると、「認知とはラテン語のcognoscereに語源があり、「知る」という意味を持ち、哲学の分野では「認識」と訳される場合が多いと示されています。「知る」ためには情報を何らかの処理過程を通じて内部に取り入れる機能的な活動が必要です。

しかし、機能的な活動と言われても理解が難しいので、実際的には具体的な情報処理、すなわち知覚・注意・記憶・言語・意識・情動・推論・思考・問題解決・視空間処理・時間処理などの機能に分けた上でそれぞれの特性について議論されているのが現状です。

例をあげて説明します。シャツを着るといった行為は、シャツを着るという概念を構成する認知機能として、シャツの形状や裏表を識別する視知覚、服の素材を識別する触知覚、シャツと身体との身体空間知覚といった認知機能の機能に分けて考えることができますが、シャツとは何かという概念があるからこそ、シャツの形状や裏表を識別するためにあらかじめ注意を向けるというトップダウンの情報処理が行われるのです。

この例が示すのは、単純に注意力を向上させるだけでは、行為が学習できる訳ではないことに注目する必要があります。

コグトレの対象者を想像してみると、新しいことを覚えることが苦手であっても、直ちに社会生活・日常生活に支障をきたす訳ではないことに気づきます。この点を理解するのに認知機能は階層構造を持つという考え方があります。

New York大学Rusk研究所の神経心理ピラミッドは、認知機能は並列的ではなく、階層性を持ち、ピラミッドの下方の認知機能が働かないと、それより上位の機能を充分に発揮させることができないことを示すモデルです。神経心理ピラミッドの最上位は、自己への気づきであり、記憶、注意、集中力が下位に位置します。

日常生活で最近忘れることが多い、集中力が落ちていることを自覚するためには、自己への気づきが必要であり、注意障害があるとそのことが自覚しにくいのは、認知機能の階層構造によるものと考えることができます。

コグトレは、特にピラミッドの下位に位置する認知機能を向上させ、より上位の機能に結びつけるトレーニング方法として理解することが出来るでしょう。

副代表理事 宮口英樹

 

~第2回 COG-TR学会学術集会ニュース②~

春が駆け足でやってきました。桜の便りも聞かれるようになりましたね。
いよいよ第2回COG-TR学会学術集会IN大阪のHPを公開します。

4月3日(日)から参加申し込み、一般公募の発表申し込みを始めます。

一般公募の発表は、今回のテーマである「コグトレで自己効力感を高める~包括的支援でスパイラルアップ~」にふさわしい研究、実践を期待します。コグトレを通じて子どもがこんなに変わった、コグトレの取り組みを工夫してみた等、多職種ならではのご発表をお待ちしています。

なお、第2回COG-TR学会学術集会IN大阪の詳細は、下記HPでお知らせします。参加申し込み、発表申し込みについても、下記HPにてご案内いたします。

https://www.cog-osaka.net/academicmeeting 

第2回COG-TR学会学術集会 会長 井阪幸恵

 

令和4年度第1回オンライン研修会のご案内

4月16日(土)10時~11時にて新年度第1回オンライン研修会を開催予定です。次回のテーマと講師は以下の通りです(予定)。お申し込みはHPの会員限定ページからのご案内になります。

講師:立命館大学・日本COG-TR学会代表理事 宮口幸治 
テーマ:「コグトレの目的と意義、現在と今後の動向について」

 

「えほんコグトレ1~3」発売のお知らせ

楽しみながらお子さんの認知機能をアップさせたい方にピッタリです。5歳以上から小学校低学年くらいのお子さんのいるご家庭で、楽しみながら認知機能をアップしては如何でしょうか?お勉強となると中々手につきません。しかし絵本なら遊び感覚で取り組めます。小学校や特別支援学校での勉強前の頭の体操にもピッタリです。
東洋館出版社より4月20日発売予定。

https://www.toyokan.co.jp/collections/kogutore
【監修】宮口幸治、【絵】秋永悠、【文】田口純子

 

オリジナルコグトレ教材の公開

会員限定ページにてオリジナルコグトレ教材の公開です。
※無断転用はお控えください

最後とポン⑪⑫」

『1日5分 教室で使える漢字コグトレ 小学1年生』(覚える)より、東洋館出版社のご厚意のもと当学会で作成。MP3再生機でご利用ください。

 

学会誌「コグトレ研究」原稿募集(第2巻の原稿募集は締め切りました)

学会誌「コグトレ研究」第3巻の各種原稿
研究論文(査読有)・・質的分析、量的統計解析等を含むもの
実践報告(査読有)・・質的分析、量的統計解析等を含むもの
資料(研究ノート)(査読なし)・・コグトレの取り組み等を報告するもの
をお待ちしております。詳しくはHP内の「機関誌」の投稿規定をご覧ください。
なお第3巻の原稿締め切りは2022年8月末日です。

 

【研究会だより】(各研究会の活動をご紹介していきます。)

いろいろな地域で研究会が立ち上がり、様々な活動をされています。お近くの研究会、気になる研究会の会員になられてはいかがでしょうか。
広報担当より毎月各研究会の代表者に原稿募集の案内をしております。
紹介して欲しい内容がありましたら、是非お寄せください。
研究会の会員になられてはいかがでしょうか。広報担当より毎月各研究会の代表者に原稿募集の案内をしております。紹介して欲しい内容がありましたら、是非お寄せください。

 

【会員からの声】(会員の皆様からいただいた情報をお知らせしていきます。)

会員の皆様が実施されているコグトレ内容や地域でのコグトレ勉強会の告知など、お寄せいただいた情報をお知らせしていきます。そのため、会員の皆様にも広く情報を募集いたします。

情報をいただく専用メールアドレスはcogtrtusin@yahoo.co.jpです。ご連絡をお待ちしています。

 

2022年3月25日
一般社団法人日本COG-TR学会
広報部

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