ご挨拶
第三回一般社団法人日本COG-TR学会学術集会は北九州市で開催いたします。
対面での学会を大きく制限してきた新型コロナウイルス感染症ではありますが、今年の5月に5類感染症に位置付けられましたので、今年度は対面とオンデマンドで実施したいと思います。
引き続き、会場では、感染症対策に万全を期して取り組みます。
学術集会当日はどうしても参加が難しいという場合にも対応できるよう、昨年と同様にオンデマンド配信も企画しました。
コグトレのさらなる学びを共有したいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、第三回学術集会のテーマは、「十人十色~テーラーメイドの支援~」です。
子どもたちは一人一人個性があり、得意・不得意もそれぞれです。
教室で一斉にコグトレを実施することも多いと思いますが、個々に最適なコグトレが選択できたり、提供できるようになると、更に子どもたちは輝きを増すのではないでしょうか?
このような願いを今回の学会のテーマに込めました。
特別講演は、長崎大学大学院教授の岩永竜一郎先生に「不器用な子どもと感覚統合」と題して、講話をお願いしました。
不器用な子どものための認知作業トレーニング(COGOT)は感覚統合と認知神経リハビリテーションの知識を導入して作成しています。
岩永先生は日本感覚統合学会の理事であり、更にDCD(発達性協調運動障害)学会の理事でもあります。
不器用な子どもたちの理解と支援について感覚統合の視点から貴重な話がお聞きできると思います。
また、基調講演は、九州産業大学教授の太田清治先生に「北九州市にコグトレを導入した思い」についてお話して頂きます。
太田先生は、日本で先駆的に、北九州市教育委員会主導でコグトレを導入する仕組みを作られた立役者です。
コグトレを導入するに至ったこれまでの思いと、これから期待することなどをお聞きできると思います。
更に、今回は学会企画シンポジウムとして、「学校におけるコグトレの活用と可能性」を企画しました。
現在、北九州市で実践協力校としてコグトレに取り組んでおられる先生方に具体的なコグトレの展開の仕方や活用方法をご教示いただけるよう、準備をすすめております。
その他、ミニレクチャーと一般演題発表を予定しています。
日本の小中学校で一番、コグトレが導入されている北九州市でこの学術集会が開催できることを大変に光栄に思います。
今回の学びを通して、子ども一人一人に合ったコグトレの実践につながることを期待しております。
多くの皆様の参加をお待ち申し上げています。
日本COG-TR学会第三回学術集会
大会長 石附智奈美